導入事例

2019.10.21
三菱UFJニコス株式会社

業務プロセスの最適化で、月450時間の業務削減を達成

三菱UFJニコス株式会社
  • 会社名
    三菱UFJニコス株式会社
  • 業界
    金融・保険
対象帳票
クレジットカード切替申込書

デジタル技術を活用した業務効率化に取り組む三菱UFJニコスは、紙帳票のデータ化にDX Suite を導入。その導入背景や効果について話を伺いました。

はじめに事業内容について教えてください。

三菱UFJニコスは三菱UFJフィナンシャル・グループの中核企業として、様々なキャッシュレス決済のサービス提供や基盤整備を担っています。「MUFGカード」「DC」「NICOS」ブランドのクレジットカードを発行、加盟店向けには多彩な決済システムをご用意し、金融機関などからはクレジットカード発行業務等を受託しています。

今回AI-OCRの検討に至った背景を教えてください。

昨今のOCR技術は、2017年より導入したRPAの関心度の高さに比例して非常に注目されており、当社内でも導入を希望する声が多くございました。

特に当社は、お客さまからいただくクレジットカードの「入会申込書」などの紙帳票の内容をデータ入力する業務が多く存在します。そのため、業務の効率化を検討する場合、入口としてOCRによる情報のデータ化が必要不可欠です。当社においては、2018年より「高精度で読み取りができるOCRシステム」を導入すべく、様々な展示会へ足を運び、情報収集に努めて参りました。

DX Suite のご導入を決めた理由を教えてください。

当社がDX Suite を導入する決め手となったのが、使いやすさ(UI、操作性)と読み取り精度の2点です。その中でも、使いやすさの観点ではユーザー側で帳票設定ができるDX Suite の操作性が大変魅力的でした。実は、検討していた他のOCRシステムの太宗が帳票設定には専門のスキル習得が必要であり、ユーザー側での設定は難しいと伺っておりました。DX Suite はユーザー側で簡単に帳票設定が完結でき、他ツールと比較しても優位性が高かった点が導入する決め手となった1つです。

2つ目の読み取り精度についてですが、検証時のSuccess Programを通じて手書き・活字ともに高い精度で読み取りができた点を評価させていただきました。はじめはユーザー側で設定すると精度が低くなるのではないかと心配する声もありましたが、想定以上の精度で大変驚かされたことを今でも覚えております。

検討にあたっては国内外のOCRシステムをいくつか比較検討させていただきましたが、自分たちでスピーディーに帳票設定ができ、かつ精度も申し分ないDX Suite の評価が非常に高く、導入に至りました。

評価ポイント選定の理由を教えてください。

当社ではデジタル技術の導入を検討する際、そのシステム(技術)を入れること自体が目的になっていないか常に念頭に置きながら、現場の課題解決を第一に検討しております。そのため、普段デジタル技術に触れたことのない現場担当者においても、簡単に操作方法を習得できるような使いやすさ・ユーザビリティについては特に重視して検討を行なっております。

今回の導入にあたっては、精度が低いとデータの修正等で余計な労力を費やしかえって非効率になるリスクもあったため、読み取り精度の高さも重要でした。現場で使うことと業務効率化を考えた時に、評価のポイントをこの2点に定めました。

導入後の感想、効果を教えてください。

Success Programで検証したクレジットカードの審査業務では、一部先行して本格導入しており、RPAとの組み合わせではありますが、約450時間/月、割合でいうと約70%の業務効率化を実現しました。今回、DX Suiteを導入したことで審査業務のスリム化だけでなく、業務全体のプロセスの見直し・適正化も実現することができました。その他の帳票においても現在、帳票設定や精度検証を実施しており順次拡大予定です。

社内(他部署)への展開についてはどのように実施していますか。

当社では2018年に組成されたデジタル企画部が、全社のデジタル技術活用についての企画や業務効率化推進などの取りまとめを行なっております。さらに、各業務部門にデジタル企画部を兼務する社員が在籍しており、デジタル企画部と各部門のメンバーがコミュニケーションをとりながら各部門の課題解決に向けて取り組んでいます。

また、こうして導入したデジタル技術についてはデジタル企画部が全国の拠点に訪問し、機能面や活用事例の共有を行なっています。DX Suite 導入後も、各拠点に訪問していますが、早くも「使ってみたい」との声を多数いただいている状況です。

今後、AI inside に期待することを教えてください。

これからもAI-OCR業界を牽引する企業としてユーザーの要望に答え続ける存在であり続けてほしいと思っております。

DX Suite を導入するにあたっては、貴社の体制からDX Suite の機能追加に至るまで様々な要望をお伝えしましたが、どんなときも「できない」ではなく、「○○ならできる」「○○ではどうか」と前向きなご回答をいただけたことで、今こうしてDX Suite を導入することができ大変ありがたく思っております。今後、当社で活用の幅を広げていく中で新たな課題が生まれた際も、同じように解決の糸口を一緒に考えていただける存在でいてくれればと思います。

今後の活用展望を教えてください。

現在は、紙帳票を多く扱う事務部門にてDX Suite を活用しておりますが、OCRシステムによる紙帳票のデータ化は他部門からの関心も高く、今後営業部門をはじめとする全社へと活用範囲を拡大し、ペーパーレス化による業務効率化を全社的に実現していきたいと考えています。

さぁ、データ活用を始めよう。
question_mark
close