コラム

公開日:2022.12.24
更新日:2022.12.24

OCRとは?業務効率の仕組みとメリットを分かりやすく解説

OCRとは?業務効率の仕組みとメリットを分かりやすく解説

帳票のデジタル化を考えている方の中には、「OCRについて詳しく知らない」「本当にOCRで帳票のデジタル化が出来るか?」などと疑問を抱いている方が多いです。
そこでこの記事では、OCRの概要と導入のメリット、具体的な使い方やよくある質問を紹介します。OCRの導入を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

OCR(光学文字認識)とは紙に書かれた文字を認識し、デジタル化する技術のこと

OCRの正式名称は「Optical Character Recognition/Reader」といい、日本語では「光学文字認識」と呼ばれます。具体的には、手書きや印刷された文字を読み取りデジタル化する技術です。

OCRはデータ入力や文書管理などに利用される

OCRの主な活用シーンは、業務用のデータ入力や文書管理などがあげられます。
紙の帳票をデータ化するために、入力業務を手作業で行っているケースが多く存在します。手入力の業務は、時間がかかるだけでなく入力ミスの原因にもなるため、非効率です。OCRを利用することで、領収書や申込書などの帳票の文字を読み取りデータ化されるため、手入力の業務を大幅に減らすことができます。
また、帳票データをデジタル化し、管理する用途としてもOCRは活用されています。帳票を紙で保存している場合、特定の帳票を探すのに時間がかかってしまいますが、デジタルデータとして保管していれば、検索性が向上します。

OCRとスキャナーの違い

OCRとスキャナーは、どちらも帳票を電子化するために必要なツールですが、それぞれ役割が異なります。
スキャナーは帳票を画像として電子化できますが、テキスト化はできません。一方、OCRを使用すると、取り込みした画像の文字部分をデータ化できるため、帳票の文字情報をコンピュータ上で活用できるようになります。

OCRとAI-OCRの違いはAIの有無による読取精度の差にある

OCRは優れた技術ではありますが、従来のOCRは読取精度が低いという課題がありました。そこで、それらの課題を解決するために誕生したのがAI-OCRという技術です。AI-OCRは、従来のOCRにAIを取り入れた技術のことです。AIの学習によって、これまで読み取れなかった手書きなどの文字の読取精度を大幅に向上させています。
また、AI-OCRの製品の中には文字の読取精度が高いだけではなく、帳票のレイアウトをAIが認識することにより非定型の帳票の読み取りもできるものもあります。

OCRを導入するメリット

OCRを導入すると、データを手入力する手間が省けるだけでなく、書類の保管スペースも減らせます。データ検索がしやすくなるというメリットもあり、導入する企業が年々増えています。

データを手入力する手間が省ける

帳票に記載された文字を、手入力でデータ化すると非常に時間がかかります。
例えば、売上伝票を例にあげると、取引先の会社名や品名、金額などの入力項目があります。それらを一から手入力するとなると、時間がかかるのはもちろんですが、入力ミスも発生してしまいます。
OCRを導入することで、このような手入力に関わる時間やリスクを大きく削減できます。導入する製品にもよりますが、読取箇所が10箇所程度であれば、OCRを活用するとデータの読み取りは数秒から十数秒で完了します(※)。
取り扱う帳票が多い企業ほど、データ入力に必要な工数をカットできるため、入力業務に多くの時間を割いている企業にとっては大きなメリットです。
例えば、セロリー株式会社様ではAI-OCR「DX Suite」をご導入いただいたことで伝票の入力時間を75%削減することに成功しています。

※OCRでは通信環境や画像サイズにより、読取時間が前後することがあります。

書籍や書類の保管スペースを減らせる

紙の帳票が増えるにつれて課題となるのが保管スペースの確保です。事業歴が長くなるほど帳票は溜まり続けるため、かなりのスペースが必要となります。
しかし、デジタルデータとして書類を保管できれば、保管スペースは不要となります。

データを簡単に検索できる

帳票を紙のまま保管する場合、その数が多くなるほど必要な情報を取り出すのに時間がかかります。社内をあちこち探しまわり、やっと見つかるというケースもあるでしょう。
OCRを導入し、情報をデジタル化できると、求めている情報が検索しやすくなります。探し出したデータのコピーや修正も簡単にできるため、検索から管理まで使い勝手が大きく向上します。

参考:AI-OCRとは?OCRとの違いとメリット、活用事例を解説

OCRを導入する上で気をつけること

業務の効率化に大きく貢献するOCRですが、非定型帳票の場合は対応できないケースがあるほか、文字認識の精度が100%ではないなど気をつけるべき点もあります。

非定型の帳票だと対応できないことがある

OCRはもともと、決められたレイアウトに沿って、伝票や帳票を読み取ることを目的としていました。そのため、レイアウトが変更されると、思うように文字を認識できない場合があります。
例えば、読み取りたい伝票の項目や行数が増えた場合、それが原因となってデータ化に失敗してしまうケースがあります。そのため、定型フォーマット以外の帳票をデータ化したい場合は、非定型の帳票の読み取りに対応しているサービスを導入する必要があります。

文字認識は100%の精度ではないこともある

AI技術の導入により認識精度が向上しているAI-OCRですが、読み取りにくい筆跡やフォントの場合、うまく読み取りできない可能性もあります。
特に人が目で見てもわからない文字などは読み取れないことがあります。
業務フローによっては読み取ったデータの修正が必要になる場合もあります。
OCRを実際の業務フローに組み込む際は、人によるチェックが必要なデータなのか、必要な場合はどこで行うのかを検討しましょう。

OCRの基本的な仕組みと手順

ここからは、国内でAI-OCRシェアNo.1の「DX Suite」を例に、AI-OCRの具体的な使い方を紹介します。(※)

1.帳票を設定する

AI-OCRを使うにあたって、読み取りをするまでに必要な作業は大きく分けて3つあります。
・ベースとなるドキュメント画像の取り込み
・取り込んだ帳票画像に対して読取範囲を指定
・各読取範囲への読取条件やCSV出力の設定

2.読み取りたいファイルをアップロードし読み取りを実行

帳票の設定後は、読み取りたいファイルをアップロードし、読み取り(AI-OCR)を実行します。
DX Suite ではPDFファイルだけでなく、JPEG、PNG、TIFFにも対応しています。
複数ファイルのアップロードはもちろん1ファイルに複数ページあるファイルも対応可能です。

3.ファイルをダウンロードする

読み取りが完了したら、エントリー画面でチェックをし、CSVファイルをダウンロードします。
・読取結果に間違いがないかを確認
・読取結果が違う場合は、テキストを修正
・確認と修正が完了したら、テキストデータをダウンロード

これらの作業が完了したら、読み取りは完了です。
読み取りが完了したらシステムへの取り込みなど、利用用途に応じてデータをお使いいただけます。

OCRに関するよくある質問3選

ここでは、「DX Suite」に関して多く寄せられる質問を一部紹介します。OCRの導入にあたって、読取精度や方法について気になる方は、ぜひ参考にしてください。

AI-OCR「DX Suite」はどのくらいの読取精度なのでしょうか?

手書き、活字、帳票の状態によって精度が変わってきますので一概に読取精度をお伝えすることはできません。
しかしユーザ様からは読取精度の高さを理由にご導入いただくケースが多々あります。
デモンストレーションにて無料で読取精度をご確認いただくことができますのでこちらからご連絡ください。

紙をスキャンするとき、指定のスキャナーは必要でしょうか?

DX Suiteでは紙をスキャンする場合、スキャナーの指定はありません。多くのお客様ではオフィスにある複合機等を利用されています。ただし、DX Suite で読み取理が可能なファイル形式はJPEG、PNG、TIFF、PDFに限りますので、これらの形式でスキャンできるスキャナーをご利用ください。

色付けした特定の文字だけを読み取ることはできますか?

「DX Suite」では、文字と重なる印鑑の赤を消したい場合や、背景の地紋を消したい場合などに「画像補正設定」を使うことで、特定の文字だけを読み取ることができます。
例えば、住民票など背景に色のついた模様や文字が記載されている帳票でも、設定により背景を消すことで、読み取りたい箇所を正確に認識させることが可能です。

OCRを導入して業務効率化を進めましょう

本記事をご覧いただきありがとうございました。
OCRは業務効率や働き方改革のツールとして、ますます注目を集め、AIにより「業務改革にすぐ使えるAI-OCR」としても進化しています。

シンプルな操作性でだれでも簡単に使える、AI-OCR市場シェアNo.1の「DX Suite」では無料の相談会を実施しています。
・自社の帳票はどのくらい読み取れるのだろうか?
・価格はいくらなの?
・導入までに何を準備すればいいのだろう?
これらのお悩みを解決することが可能です。ぜひお気軽にこちらからお問い合わせください。

さぁ、データ活用を始めよう。
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