導入事例

2021.06.30
ビーウィズ株式会社

業務の生産性が2倍に!社内のAI-OCR利用率を上げるための工夫とは?

ビーウィズ株式会社
  • 会社名
    ビーウィズ株式会社
  • 業界
    その他
対象帳票
請求書, 各種申込書, 発注関連資料, 健康診断書
before
  • 人手不足が深刻化する中でも、高水準なお客様の要望に応える必要があった
  • 従来のOCRでは、広い範囲の業務に適用できない
after
  • 業務の生産性は2倍に向上
  • 現場が業務効率化について自主的に考えるようになった

コールセンターサービスやBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス、デジタル/AIソリューション販売を手掛けているビーウィズ株式会社。昨今の人手不足問題の影響を受け、業務オペレーションのさらなる効率化を達成するため、最新技術を積極的に導入。なかなか浸透しないAI-OCRの活用を社内でどのように促進させたのか、お話を伺いました。

マンパワーに頼る体制をデジタル化

私が在籍している部門では、弊社が提供しているBPOサービスを、デジタルやAIといったテクノロジーを活用して効率的に提供することを目的とした業務を行なっています。コールセンターサービスや事務業務は、ノウハウを持つ高スキル管理者のマンパワーに頼った体制で運営されていました。人手不足が叫ばれる昨今、こうした状況を改善するため、デジタルを活用したオペレーション業務の効率化を進めています。

重要な事務業務を自動化するAI-OCRの導入が急務

5年ほど前から、コールセンターやアウトソーサー業界でも人手不足が深刻化し始め、自社の採用活動も積極的に行ないましたが、なかなか状況は好転しませんでした。そのため、同じように採用に困っているお客様から、業務をアウトソースしたいとご要望をいただいても、ベストなご提案が満足にできないような状況が続いたのです。その中で、AI-OCRやRPAといった新しい技術を知り、それらの最先端のサービスによってオペレーションを効率化することでお客様に利益を還元できると考えました。特に発注書や請求書関連の業務では、手書き書類の処理が少なくありません。そのような事務業務に関しては、停滞してしまうとお客様にご迷惑をおかけするため、新しい技術の導入をいくつか検討する上で、AI-OCRは最も優先度の高いツールでした。最近では、コロナ禍で健康診断書のデータを活用した事業を始める企業や給付金や補助金などの業務を担当する官公庁からのご相談が急増したことも、AI-OCRの導入を進めた要因の一つです。

シンプルでわかりやすいことがDX Suite の魅力

兼ねてより、従来のOCRの導入も検討していましたが、当時のOCR技術では、読取精度も満足のいく水準ではなく、読み取った文字をツール上で修正を加えることもできないため、なかなか業務は手離れしませんでした。しかし、AI技術によって学習し、読取精度を向上させていくAI-OCRが登場したと聞き、3〜4社のAI-OCR製品で比較検討を行ないました。選定の際に最も重視した点は使いやすさです。我々の業務運営上、システムを実際に扱って処理をする担当者は、全国14拠点のオペレーションセンターに在籍している業務管理者(スーパーバイザー)や、オペレーターです。中にはアルバイトの方々もいるため、ITツールをあまり扱ったことがない担当者でも扱えるような、シンプルで分かりやすい画面構成のほうが、業務生産性は間違いなく上がります。比較した中でもDX Suite は画面構成が非常に分かりやすいと感じました。また、読取精度も高く、他社ツールと比べてDX Suite が優れているという印象でした。

研修会やマニュアルの整備、全国の拠点に訪問することで円滑な導入を実現

DX Suite 導入時は、AI inside のサポートがありました。各拠点で使用している中で不明点や疑問があった場合、まず我々の部門でトラブル内容を集約し、自力で解決できるものはその段階で対応します。しかし、我々でも解決しなかったものに関しては、AI inside のカスタマーサクセスにご相談させていただきました。また、社内では、月に3回ほど実施しているアウトソーサーとしてのノウハウを学ぶ社内研修にDX Suite の扱い方も加えています。ただ、そうした工夫を行なっても、最初の半年ほどはDX Suite の利用率はなかなか上がりませんでした。これまでずっと紙で処理してきた業務が、AI-OCRを使うことでどのように効率化できるのか、うまくイメージできなかったのだと思います。そこで、全国の拠点を担当者が回って膝と膝を突き合わせたコミュニケーションをとり、ある種の啓発活動を実施しました。その際に意識したことは、実務の流れをイメージしながらヒアリングを実施することです。現地の実際の業務を把握し、具体的な使い方にまで落とし込むことで現場のDX Suite の活用はさらに加速しました。また、拠点の運営管理者は普段から様々な業務でマニュアルを作成しており、その経験を活かしてDX Suite の設定方法などをまとめた資料を独自に作成、配布したことで新人スタッフへの教育も簡単に行なえるようになっています。

業務の生産性は2倍に!一歩先を見据えた意識改革

現場からは、「すごく使いやすい」「こんなにも文字が読み取れるんだね」といった声が本当に多かったと思います。約9割の精度で読み取れることは非常にインパクトが大きかったです。また、DX Suite の導入で、業務の生産性はおよそ2倍にまで向上しました。業務にもよりますが、1時間で40件ほどだった処理件数が80〜90件まで増えました。今まで人が目視でチェックし、データ化をしていましたが、入力業務にかかっていた手間と時間を大幅に削減することができました。正直に言えば、DX Suite の導入だけでは、この生産性の向上は生まれなかったと思います。重要なのは、DX Suite を基盤に、どうすれば上手く活用できるかを突き詰め、フローを作成していけたこと、そのノウハウをマニュアルとして蓄積できたことが相乗的な効果を生んだと思います。

DX Suite は相棒のような存在

弊社での導入後、販売パートナーとしてDX Suite の代理販売業務もスタートしました。アウトソーサーである我々は、AI-OCRやRPAといったツールを自ら導入し、そのノウハウや効果をお客様に還元することが重要であると考えています。お客様自身がツールを導入する場合、コストが発生するため、どうしても目先の効果を求めがちになります。そのため、業務フロー自体を組み換えようとはせず、とりあえず導入して効果を見るという企業様が多いのではないでしょうか。しかし、それではツールはうまく活用できません。ツール導入に苦心を抱えていらっしゃる企業様に対し、業務フローをどのように構築し、活用すべきかを伝えていきたいですね。そのDX Suite におけるノウハウのサービス化もしており、特に、お客様のDX Suite の活用フェーズに即したサービスをご用意しています。お客様内での導入検討に際するPoC代行や、初期導入時におけるセットアップ(帳票設定)支援、弊社のDX Suite を使用しお客様の繁忙期に限定した短期間のマイクロBPOなど、従来のアウトソースサービスの範囲に限定されないバリエーションを拡大しています。DX Suite は私にとって“相棒”のような存在です。今後もAI inside と手と肩を組んでお客様の課題解決に貢献していきたいです。

さぁ、データ活用を始めよう。
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