導入事例

2022.05.25
エームサービス株式会社

DX Suite を利用し、1日約300枚の書類のデータ化を実現!

エームサービス株式会社
対象帳票
納品伝票, 売上集計表
before
  • 1日約300枚発生する帳票を手入力でデータ化していた
  • 入力業務に追われ、本来担当の仕事ができなかった
after
  • 業務時間を約90%削減
  • 入力担当者のひとりは本来の仕事に注力できるように

設立以来、「食」を中心に常に新しいサービスを創造し、業界を牽引しているエームサービス株式会社。日々の生活を食から支える裏側でDX Suite がどのように活用されているのか、またワークフローシステムとともに活用して業務を効率化した背景に迫ります。

ーーはじめに事業内容をお聞かせください。

エームサービスは、1976年に三井グループ企業と米国のサービスマネジメント大手アラマーク社の合弁により設立された給食事業会社です。“「食」から日本の未来を支えます。”のコーポレートスローガンのもと、現在はオフィス・工場をはじめ、病院・社会福祉施設、学校、スポーツスタジアム・トレーニング施設など、グループ全体で、全国約3,900カ所の施設において1日約130万食を提供しています。

ーー DX Suite 導入前はどのような課題があったのでしょうか。

納品伝票や売上集計表などは各地に出向いて帳票を回収し、事務担当者が入力作業を行なっていました。
各地に出向いて集めるので実際に帳票が発生してからシステムに入力するまでに1週間程度の時間がかかっており、社内でもなんとかしたいと問題になっていました。

ーーどのように課題を解決したのでしょうか?

まずは納品伝票のオンライン化を進めました。
従来は紙で受領していたものをオンラインで完結できるように、社内やお取引先にも働きかけました。
大部分はオンライン化されましたが、一部では紙伝票が残ってしまうため、残った紙伝票については現地に出向いて回収するのではなく、社内のワークフローシステム(HCL Notes/Domino、以下Notes)に構築したファイルサーバーにデータをアップロードする形に変更しました。
アップロードされたデータを見て事務担当者がシステムに手打ちでデータを入力していました。

ーーAI-OCR検討の背景を教えてください。

帳票を集計する時間は短縮されたのですが、帳票データはシステムにて入力していたので改善の余地があると考えていました。
そんなとき同じ部署のメンバーが業務効率化ツールの情報収集を行なっていた際に「AI-OCR」と言うものがあるというのを話しており、私も情報収集を開始しました。
調べ始めた頃と同時期に展示会で「DX Suite」の出展情報を見つけ、また、その場で読み取りをできるとのことでしたので、全国から集めた帳票を当日に持っていき、読み取りを試してみました。すると、想像以上に読み取りができ、運用にも耐えられそうなことが分かったため本格的に検討を開始しました。

ーーDX Suite 導入の決め手を教えてください。

AI-OCRの導入にあたっては読取精度を重要視していました。
ただ100%ではなく、80%くらいの読取精度をめざし、精度検証と全体的な運用の確認のためにトライアルを実施しました。
トライアルの結果、読取精度は90%を超えていたため他社との比較検討はせずにDX Suite の導入を決めました。
また、操作性も非常に優れており、直感的に操作できたことも導入理由の一つです。
トライアル期間中にサポートデスクへの問い合わせが随時可能でしたが、シンプルな仕組みであったためあまり質問することもなかったです。
その分トライアル期間中はAIの特徴などを掴みたかったので、画像補正の設定を変更したり、帳票の枠線を変更したり様々な検証を実施しました。

ーーDX Suite 導入後のフローについて教えてください。

現在は以下2つのパターンで運用しています。

①各拠点に設置したドキュメントスキャナーで帳票をスキャンする方法です。

ドキュメントスキャナーで帳票をスキャンし、メール受信DBへ帳票を添付したメールを送信すると、スキャンデータ共有DBへ自動的に帳票がアップロードされるようになっています。
アップロードされた帳票はElastic Sorterで仕分けをされた後にIntelligent OCRに自動的に送信され、OCR後はダウンローダーを使って自動的にCSVに出力されます。
ここまでの一連のワークフローはNotesを使って構築しました。
その後、RPAでデータ突合を行い読取結果が間違っていないか、アップロードされた帳票枚数に誤りがないかを確認します。
アップロードされたデータに誤りがあった場合は、エラーが出るので人の目で確認して間違いを修正しています。
確認が完了したらそれぞれのシステムに取り込むという形です。

②スマートフォンで帳票の写真を撮影してアップロードする方法です。

一部の帳票ではドキュメントスキャナーを使うと文字が潰れてしまい、読取精度が落ちることがあるため、スマートフォンで撮影したデータをアップロードすることもあります。
データアップロード後のフローはドキュメントスキャナーを使ったものと同様です。

ーーDX Suite 導入後の効果を教えてください。

DX Suite は仕入伝票と各拠点の売上集計表のデータ化に使用しています。
帳票の枚数は納品伝票と売上集計表2つを合わせて1日200〜300枚ほどあり、従来行なっていた手入力と比較して業務時間を10分の1程度まで削減することに成功できました。
さらに、DX Suite へは夜間にアップロードするため日中の入力業務が少なくなり非常に助かっています。

ーーDX Suite 導入後工夫した点があれば教えてください。

トライアル段階でも十分に読取精度は及第点でしたが、読取精度をあげる工夫は定期的に行なっています。
具体的には帳票の枠の大きさを変更したり、枠線の色を変えたりしています。
設定を少し変えることによって特定の誤読が減ったりすることもあり、適宜見直しをかけています。
金額の前後に「¥」や「-」を入れて記入する方もいるので記入方式の統一も行いました。
また、データをスキャンする際に複写式の伝票をスキャンするケースもあります。
複写式だと紙が薄くスキャンしにくい場合もありますが、クリアファイルに入れてスキャンを行うなどして工夫しています。

ーーDX Suite 導入で印象的なエピソードがあれば教えてください。

入力担当者のひとりは、デザイン系の仕事をするために入社していただいていましたが、入力業務に追われていました。ですが、DX Suite を導入することによって本来のデザイン業務に注力することができるようになりました。
また他の担当者も入力作業が減った分、別の仕事を担当してもらうことができ業務全体の効率が上がったのではないかと思います。

ーー今後の展望をお聞かせください。

最終的には紙帳票がなくなり、すべてデータでやり取りできることが理想だと考えています。
しかし現状は紙の運用がどうしても残ってしまうので、その紙の運用をなるべく効率化していくことが必要だと思っています。
またAI inside ではLearning Centerといったような画像認識のAIもあるのでそちらも活用できると嬉しいですね。

さぁ、データ活用を始めよう。
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