この記事の要約
静岡県浜松市でITコンサルティングを行う株式会社MAYB3のDX Suite 導入事例です。同社は自動車販売業の顧客からデータ入力代行を新たに受託するにあたり、別の案件で利用している他社AI-OCRの「手書き文字の読取精度」や「システム変更に伴う枠ズレ」といった課題から、既存ツールの流用ではなく新たなソリューションを検討していました。そこで顧客が展示会で見つけてきたDX Suite を採用した結果、FAXで届く薄い文字や手書きの車台番号も高精度にデータ化することに成功しました。これにより、手入力によるミスはゼロになり、月間約300〜500枚の書類処理に伴うデータ確認作業も1日わずか数分へと大幅に短縮され、劇的な業務効率化を実現しています。
自動車販売業における手入力の負担と精度の壁
ーー事業内容と、今回の取り組みの対象となったお客様の課題について教えてください。
三石様:当社は業務システムの開発やパソコンなどの機器販売、ITコンサルティングを行っています。多くのお客様がすでに何らかのクラウドシステムを導入されていますが、標準機能だけでは自社の業務に完全に合致せず、どうしても手作業が残ってしまう部分があります。私たちはそういった領域に対し、システムやツールを組み合わせて省力化・自動化するお手伝いをしています。
今回は自動車販売業のお客様の課題に対しDX Suite を導入しました。オークションの精算書や自賠責保険の申込書、自動車の売買契約書などが紙やFAXで届くのですが、お客様がそれらを見ながら在庫表や諸費用管理、自賠責管理といった3〜4つのExcelファイルに手入力で転記していました。販売台数を増やしていきたい一方で、人員は増やさずに今の体制のまま業務を回したいというお客様の意向があり、手入力業務をなくすための業務フロー改善が求められていました。

ーー手入力の負担をなくすため、どのような解決策を提案されたのでしょうか?
三石様:お客様の社内ではすでにクラウドシステムを利用されていましたが、標準機能だけでは自社独自の細かな管理項目をカバーしきれない部分がありました。そこで当社からは、既存のシステムを無理に入れ替えるのではなく、不足している機能に付随する形で独自の集計システムを構築し、AI-OCRと連携させる解決策を提案しました。紙の情報をデータ化し、独自のシステムに流し込んで自動集計することで、既存の仕組みを活かしつつ、Excelへの転記業務をなくすことを目指したのです。

手書き文字の圧倒的な読取精度と使いやすいUIが決め手に
ーーDX Suite を検討されたきっかけは何だったのでしょうか。
三石様:実はお客様の担当者様が展示会でDX Suite を見つけてこられたのがきっかけです。お客様自身で導入することも検討されたようですが、将来的に帳票の様式が変わった際の設定変更の手間や、運用に時間をかけたくないという理由から、データ入力業務全体を当社に委託できないかとご相談をいただきました。
当社では別の案件で他社のAI-OCRを利用しているのですが、そのツールはベースのシステムが変更されたタイミングで手書き文字の正答率が悪いという読取精度の面で課題を感じていました。そのため、「次回以降、別の案件をやる場合には別のOCRが良い」と考えていたところ、今回の自動車販売業のお客様からDX Suite のお話をいただき、トライアルを実施することにしました。
ーー他社のAI-OCRと比較して、DX Suite を選ばれた決め手は何でしたか。
三石様:一番の決め手は、抜群の読取精度です。特に手書き文字の読取精度が素晴らしかったです。自動車の売買契約書では、車が出来上がるタイミングで車台番号を手書きで書き込むことがあるのですが、そうした手書き文字でも間違って読み取られたことは今まで一度もありません。FAXで送られてくる薄い文字や、少し斜めにスキャンされてしまった帳票でもしっかりと読み取ってくれるため、非常にありがたいです。
また、確認作業を行う画面の使いやすさも魅力的でした。他社のツールでは元画像と読取結果を視線を動かして比較しなければならないことが多いのですが、DX Suite は読み取り結果のすぐ上に小さく切り取られた元画像が表示されます。そこだけを見てエンターキーを押していけば確認作業が進められるので、非常にスムーズに作業ができます。

手入力ミスがゼロに。確認作業は数分で完了
ーー現在の具体的な業務フローと活用方法について教えてください。
三石様:現在、月に300〜500枚ほどの書類を処理しています。お客様側での作業は、紙やFAXで届いた3パターンの帳票をPDF化し、当社へ送っていただくだけです。 当社では、受け取ったPDFをDX Suite にアップロードしてデータ化します。主に「項目抽出」の機能を活用しており、帳票の中から必要なデータだけを抽出しています。その後、私を含めた3名で分担してデータの目視チェックを行い、CSV形式でダウンロードします。最後に、そのCSVデータを当社が独自に開発した集計システムに流し込み、お客様と共有するという流れです。

ーー導入後、どのような効果が得られましたか。
三石様:お客様にとっては、これまで数種類のExcelに手入力していた時間がなくなり、PDFを送るだけの作業になりました。 当社にとっても、確認作業の負担は非常に軽いです。週に数回データがまとまって届きますが、1日あたりの確認作業は数分程度で終わっています。また、車台番号という10〜20文字の英数字があるのですが、以前は手入力する際にどうしてもミスが発生することがありました。DX Suite 導入後は、半年ほど運用していますがそういった入力ミスによるエラーの指摘は一度もありません。精度の高さが業務品質の向上にも直結しています。

API連携による完全自動化と他業種への展開
ーー今後の展望についてお聞かせください。
三石様:現在はDX Suite へのファイルのアップロードやCSVのダウンロードを手動で行っていますが、今後はAPI連携などを活用してこれらの工程も自動化し、当社のシステムとシームレスに繋げていきたいと考えています。
また、読み取ったデータを自動で変換・加工できる「データ加工」なども積極的に取り入れてさらに効率化を進めたいです。 対象となる業務についても広げていきたいですね。自動車販売業だけでなく、建設業で使われている指定の手書き請求書や、派遣業の作業実績表、アンケート集計、あるいは病院で患者様が記入する手書きの問診票など、まだまだ紙の手書き書類が残っている分野は多くあります。そういった手書き書類のデータ化にDX Suite を提案し、お客様の業務効率化に貢献していきたいと考えています。
ーー最後に、DX Suite の導入を検討されている企業へメッセージをお願いします。
三石様:手書き文字の読取精度が抜群に良いので、手書き書類のデータ化に課題を抱えている企業には、確実にDX Suite を使っていただいた方が良いとお伝えしたいです。また、長期間のシステム開発を組むほどではないけれど、1〜2年といった一定期間だけ画面からの転記作業をなくしたい、といった短期的な利用ニーズにも非常に適していると思います。データ入力の手間をなくしたい企業にとって、強力な味方になるツールです。
ーーありがとうございました。



