導入事例

2019.04.19
株式会社スポーツフィールド

コスト削減効果と社員の意識変革を実感。データ活用を通じて次なる成長へ

株式会社スポーツフィールド
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    株式会社スポーツフィールド
  • 業界
    その他
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学生時代にスポーツをしていた人たちの就職・転職支援を行う株式会社スポーツフィールド。体育会系人材に特化するというビジネスモデルを構築し、成長を続けるベンチャーです。イベント後の集計業務の効率化を狙って導入したAI-OCRにどのような効果があったのか、その実情に迫ります。

体育会系人財の就活イベントなどでの集計作業に「AI-OCR」を導入したところ、従来の業務オペレーションの大幅な短縮に成功。さらに、単なる業務効率化で終わらせず、データを用いたネクストステージへ。

はじめに御社の事業内容について教えてください。

スポーツフィールドでは「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時にスポーツが持つ可能性を様々なフィールドで発揮し、個人、法人、地域社会そして日本の発展に貢献すること」という経営理念のもと、体育会系人財の就職や転職、キャリア事業を通した人財支援事業を行なっています。

学生時代、特に大学までスポーツを行なってきた学生と企業様のマッチングがメインのミッションです。そのために、採用イベントの企画・運営や企業様内における研修の実施、体育会系人財の紹介事業などを行なっています。

スポーツを通じて挨拶や礼儀など、社会人としての基礎を身につけている他、厳しい環境で鍛え抜かれた精神面と体力面、仲間と協調して目標を達成するための努力を行なうなど、体育会系人財にはこれからの社会をけん引する大きなポテンシャルが備わっていると考えています。様々な採用課題がある中で、体育会系人財はこれからの時代に必要不可欠であり、組織で活躍する人財採用に寄与できると考えています。

OCRの導入に至った背景をお聞かせください。

弊社では体育会系学生と企業様のマッチングに向けた採用イベントを年間100回以上行なっています。そのイベントには多いときで2,000名以上の学生が参加することもあります。その際、参加学生の情報やアンケートを集計する業務のウエイトが非常に重かったのです。最初は正社員ではなくアルバイトを雇うことで解決しようとしました。しかし、それでは根本的な解決にならなかったんですね。時間が短縮されるわけではないですし、集計結果を企業様にフィードバックする作業は、どうしても人による集計と入力を待たなければいけません。とにかく時間短縮と現場の作業軽減する方法を模索していたときにOCRという技術があると知り検討を始めました。

数あるOCR製品のなかからAI inside のAI-OCR「DX Suite」を選んだ理由を教えてください。

OCRの導入に関しては、様々な会社に連絡をしました。その中で一番レスポンスが早かったのがAI inside だったという点が大きいですね。弊社はベンチャー企業なので、とにかくスピード感を大切にしています。求めるスピード感に合わせてサービス提供してくれることが絶対条件でした。また、実際に話をうかがう中で、レスポンスに関しても、UIに関しても、非常に頼れると感じたので導入を決めました。誰でもすぐに利用できるということを考えなければいけなかったので、その点は大きなポイントとなりました。あとは、社内システムとの連携という課題に対しても前向きに考えてくれる部分が良かったですね。

弊社の中にもICT開発本部があり、社内システムをその部署で構築しています。OCRを導入するにあたり、将来的にはそのシステムと連携できなければ、取り込んだデータを活用することができません。他社はデータ連携が難しい、と言う会社が多かったんです。でもAI inside はしっかりとその部分もフォローしていただけるとご提案くださっています。

導入後の感想はどういったものでしたか?

最初、現場でスキャンをしてデータがエクセルで出てきたときは驚きました。実際にデジタルデータを見ると、大変説得力がありました。すごく大きな可能性を感じましたね。そして実際に運用を始めてからは、確実に業務効率化ができていますし、その分、本来やりたいこと、やらなければいけないことに意識を向けることができるようになりました。
何より、データの間違いが少なくなったことが大きいですね。営業にとって、データはとても大きな武器になります。企業様側にとっても人財に対する関心は高まっていますから、データを使ってどういったことができるかを全社的にしっかりと考えていきたいです。

実際に現場で「AI-OCR」を使用することで、どのような効果が生まれましたか?

現場では、学生の個人情報の入力を行ない、それを大学ごとに分けるといった集計業務を行なっていました。たとえばイベントに500名ほどの学生が参加したとします。AI-OCR導入前は11名が集計作業にあたり、10時から18時の8時間体制で3日間かかっていました。しかし、導入後は社員2名とアルバイトの方2名の4名体制になり2日で終了するほどになりました。かなりの時間・コストの削減効果を感じています。

今までは紙のアンケートを大学毎に振り分けて各担当に渡して入力していたのですが、AI-OCRを使用すれば、すべての個人情報が2時間程度でエクセルに反映されますし、あとはそのデータに間違いがないかをチェックする作業を行なうだけでよくなりました。その分、出展いただいた企業様へのフィードバックも早くなりますし、何よりも工数、時間、さらにその作業に費やす意識のカロリーが削減できていると考えています。

また、イベントに出展いただいている企業様へのサービスも、今後強化されていくという手ごたえを感じています。というのも、企業様は参加学生のリスト化に大きな時間を割いているという背景があるんです。実際、セミナー出展いただいた企業様から、「自社のブースに着席してくれた学生のリストをもらえないか?」と言われることも少なくありません。だからこそ、そのリスト化を弊社の中で最初から行なうというサービスを開発できるのではないか、と考えています。そういった付加価値を作ることで、企業様との関係性も深まりますし、成長につながると確信しています。

DX Suite を導入し、社員の意識の部分での変化はありましたか?

何よりも仕事の質が変わってきたと感じています。今まではデータを作ることが仕事だったのですが、その部分をツールに任せることができるようになり、データを見ることが仕事になりました。そうするとデータが物語っている何かを感じ取れるようになります。それが非常に大きな変化だと思いますね。

具体的に工数や時間を計算すると、営業がひとり当たり、1/4程度の時間が空く計算になります。その時間を学生や企業様への訪問時間などに使えるようになったことは大きいですね。また、私たち自身が体育会系でもあり、ともすれば熱意や想いだけで突っ走ってしまう場合も少なくありません。けれど、情報をデータ化し、そのデータを分析することで、熱意や想いに加えてロジカルな提案ができるようになりました。

その結果、参加学生、参加企業様に素早いレスポンスができるようになったのは大きなメリットです。あと、面白い効果として、社員のAIやICTに対する意識が変化したということがあります。
当社は社員のほとんどが体育会系人財でもあり、どちらかと言えばアナログ的な意識を持つ社員が多かったんです。けれどスキャンをしてデータ化されるという利便性に感動し、AIやICTの技術に対して自分から積極的に情報を得るようになったことは嬉しい変化でした。

導入を決定してから実際に運用するまで、AI inside のサポート体制はいかがでしたか?

何よりもスピード感を持って取り組んでいただけたことが、ありがたかったです。トライアルを開始したのが2018年の12月で、2019年の1月に正式な導入に至りました。そしてすでに現時点(2019年2月末)でメイン拠点である本社・東海・関西・九州での展開が完了しています。先程もございましたとおり、当社はスピード感を非常に大切にしております。そのスピード感についてきてくださったのがサポート担当の方でした。

採用事業というのは3月に向けて大きなイベントを開催しているので、そこに間に合わせるという目的もありました。その中で、本契約をしてから数日後に1,500名規模のイベントがあったんです。そこに向けて、一緒に取り組めたのは非常に助かりました。
本契約後もシステムが運用に乗るまで、完全サポートをしてくれました。導入から1か月ほどで読み取りシートを6種類くらい作って、運用を始めることができたので、そのスピード感はとてもよかったですね。

また、全国の社員が使えるようにAI inside のサポートチームの方に監修してもらって、マニュアルを作成したんです。すると、九州地区でそのマニュアルを見ながら作業をした新卒1年目の社員がすぐに「できました!」と言ってきたのには驚きました。シンプルで使いやすいUIなので、全国展開をする際にもスムーズにできたことはとても大きいですね。

今後の活用のビジョンを教えてください。

導入によって工数削減や業務効率化が可能になることを理解できました。今までは、データ化というのが業務におけるお荷物みたいになっていましたが、今後はそのデータを武器に使えるということが大きいと感じています。

営業の時間が空くわけですから、新たな価値を創出していくこともできるのではないでしょうか。さらに、もっと長期的な視点を持てば、こういったツールを使って、付加価値の創出に取り組んでいきたいですね。体育会系人財のスペシャリストとして、企業様向けに市場調査などを行なっていければと考えているんです。採用系の他社様は多くの市場調査レポートを出しているのですが、体育会系人財に絞った形でのレポートは出されていません。その部分を担うことができるのではないか、と期待しています。

さらに、今までやってきたことをより進化させ、体育会系人財を数値化したブランディングができないか、ということも考えています。今までの体育会系人財に対する評価というのは、いわば定性的なものしかなかったわけです。しかし、こういったデータ化できるツールがあるのであれば、定量的なアプローチができるのではないか、と考えています。アンケートをデータ化し、そのデータをしっかりと分析する。採用段階だけではなく、その後のキャリア構築まで追いかけることで、膨大なデータが集まるはずですから、体育会系人財の優秀さを数値化していきたいですね。
そうすることで、AI-OCRが単なる業務効率化のためではなく、弊社の売り上げ拡大や成長につながるのではないかという期待を持っています。

AI inside に今後、期待することを教えてください。

まず現場からの要望としては、照合率を100%に限りなく近づけてほしいですね。今でも充分すごいと感じているのですが、今後、今以上に読み取れない文字を少なくしていってもらいたいと考えています。
それから、弊社もAI inside も同じくベンチャーという共通点がありますし、選んだ理由がスピードと柔軟性だったので、そこは持ち続けていただきたいですね。私たちの要望をしっかりと形にしてくれることは分かりましたので、これからも「こんな数値の出し方ができないか?」といった要望にオンリーワンで答えられるような存在であっていただきたいと願っています。

体育会系人財は、アナログ的な人が多いのですが、就職やキャリアといった人生を導いていくためには、最先端の技術を知っておく必要があると考えています。AIやICTという技術は、今後必要不可欠なものになります。だからこそ、自分たちが利便性や活用性を実感して、共に成長していきたいと考えています。
また、弊社が持っている体育会系人財に関するデータについても、次に活かせる方法はたくさんあると考えています。だからこそ、次のステージへも一緒に歩んでいきたいですね。

さぁ、データ活用を始めよう。
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