導入事例

2020.12.28
BizteX株式会社

経理業務の完全自動化を目指す、管理部門の挑戦

BizteX株式会社
  • 会社名
    BizteX株式会社
  • 業界
    その他
対象帳票
請求書
before
  • 管理部門の責任者として、現職だけでなく前職も含め人的リソースの課題に悩まされていた
after
  • AI-OCRとクラウドRPAで支払申請と経費計上の自動化を実現
  • 繁忙時期の業務負荷軽減、他業務へのリソース割り当てに成功

クラウドRPA「BizteX cobit」を提供しているBizteX株式会社。AI-OCR「DX Suite」の販売パートナーでもある同社の管理部門において、どのように業務の自動化に取り組んでいるのか、その方法を伺いました。

残り続けている管理部門の課題

管理部門において、取引先から受け取る書類やPDFをデータベースに残していくことは、管理上必要であり、残り続けている業務です。一方でそのような業務に人的リソースが大きく割かれているのが現状です。

各業務に締日があるため、経理の場合は月末月初、労務の場合は勤怠の締日〜給与支給日までと、短期間に業務が集中することが多いです。スポットでの外部委託はコストがかかるため難しく、既存の従業員の「努力」で乗り切るしかありません。一人あたりの負担が増加した状態で重要な業務を遂行することが人的ミスに繋がり、肉体的にも精神的にも疲れてしまいます。このような状況下で業務をさせてしまうこと自体が管理者の責任でもありますが、これらを改善しなければ、どんなに会社や製品が好きだとしても、モチベーションを保つことができません。また、繁忙期以外は比較的工数に余裕があり、人員を増やすことが難しいことからも、管理部門の業務改善が急務だと感じていました。

AI-OCRとクラウドRPAが働き方を変えるチャンス

弊社は、クラウドRPAを提供しており、かつAI-OCR「DX Suite」の販売パートナーであるため、業務自動化に対する関心も高いです。DX Suite だけでも十分自動化できると思いますが、クラウドRPAを加えることによって劇的に業務が変わります。私自身、AI-OCRとクラウドRPAの組み合わせが管理部門の業務にも活用することができたら、働き方を変えられるチャンスだと思いました。

工数がかかる業務の自動化に成功

自動化に成功したのは、多くの会社で発生する支払業務の請求書受領から経費計上までのフローのうち、支払申請と経費計上です。

導入前は、請求書を受領後、PDF化して社内に共有⇒その内容をマネーフォワードに手入力⇒振込データを出力⇒振込手続き、という流れでこれら全てを人の手で行なっていました。導入後は、支払申請の「取引先情報の追加」「支払情報の追加」「承認依頼」の3つと、経費計上の「転記作業」について自動化ができています。初回のみ勘定科目と部門の設定は必要ですが、2回目以降は自動で仮登録されるので、チェックだけで済むようになりました。一見あまり変わっていないのではないかと思われるかもしれませんが、今回の自動化に成功している業務が最も工数のかかる業務です。

< クラウドRPAで4つのロボットを作成 >
①BoxにアップロードされたデータをDX Suite にアップロードし、読取結果をテキストデータ化
②読み取ったデータをスプレッドシートに転記
③読み取ったデータが新規の取引先か既存の取引先かをマネーフォワードのデータと照合⇒新規の場合は、支払月などの情報を手入力で追加
④スプレッドシートからマネーフォワードにアップロード

通常であればロボットの作成には2〜3時間あれば十分ですが、正確性の担保に重きをおいて2日かけて作成しています。DX Suite はMulti Formを活用しており、設定も必要なく簡単に利用でき、精度も想像以上に高く驚きました。

ロボットを作成することが業務を見直すきっかけに

支払業務について、これまで3人で対応していたところ、導入後は2人になりました。さらに活用に慣れてくれば、より工数削減につながると考えています。また、AI-OCRとクラウドRPAの活用で自動化が実現しただけでなく、業務フローを見直すきっかけにもなりました。例えば、人が行なう場合はA⇒BでもB⇒Aでもどちらを先に実施して良くても、ロボットの場合はきちんとルール決める必要があります。そのため、当たり前のように実施していた自分の業務の進め方は本当にこれで良いのか?と改めて見直すことができました。

管理部門の業務改善に必要な3つのポイント

私が目指していることは、管理部門の価値向上です。ERP(※Enterprise Resources Planning)など、コスト面で導入できないものもあるかと思いますが、最近は様々な業務を自動化するツールがあり、それらを組み合わせることでルーティーン業務の自動化を図ることができます。空いたリソースで事業部門のサポートをすることができるようになるため、管理部発信で企業価値の向上ができるのではないかと考えました。実際にそれを実行するためには、全社最適の視点を持ち、現状の仕組みに疑問をもつことが大切です。自分にとって当たり前になっていることを変えていくことは本当に難しいと思いますが、未来を見据えてしっかり業務フローを構築していくことが重要です。

※ERP・・企業経営の基本となる資源要素(ヒト・モノ・カネ・情報)を適切に分配し有効活用する計画、考え方。現在では「基幹系情報システム」を指すことが多い

今後の自動化計画

今後は、受注から売上計上・請求書発行の自動化に挑戦する予定です。申込書は社内フォーマットで定型的な帳票であるため、DX Suite で読み取ったデータを、請求書発行システムに連携させることは可能だと思っています。私自身、経理業務に関するほぼすべてのフローは自動化できるのではないかと思っているので、率先して業務の自動化に挑戦していきたいですね。

さぁ、データ活用を始めよう。
question_mark
close