導入事例

2021.06.30
アルファテックス株式会社

ゴールから逆算してAI-OCRを導入。BPOサービスのプロがDX Suite を選んだワケ

アルファテックス株式会社
対象帳票
請求書
before
  • 少ない人数で請求書の処理をしていた
  • 細かなミスや残業が発生することも
after
  • 請求書の入力業務がほぼなくなり担当者は人にしかできない業務に注力
  • 読取精度99%以上!ミスや残業がなくなった

顧客の「現場」を第一に考えたBPOサービスを提供するアルファテックス株式会社。請求書の入力業務の効率化と、自社のBPOサービスでのAI-OCR活用を目指し、「DX Suite」を導入。その選定理由と効果を伺いました。

お客様の伴走者としてBPOサービスを展開するアルファテックス株式会社

ーー 貴社の事業概要をお聞かせください。

辻さま:弊社が掲げている「そばにいる ずっと支える 企業の伴走者として」というキャッチコピーの通り、お客様のバックオフィス業務を支えるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスを提供しています。具体的には、主にIT関連の保守・運用、およびシステム開発を手掛けており、お客様の伴走者としてさまざまな業務の課題を解決してきました。

横倉さま:お客様との信頼関係と同じくらい社員の働き方も大事に考えていることが弊社の強みです。コロナ禍でもお客様の事業を止めないために、私たちができることを最大限発揮してきました。そのためにも、社内業務の効率化やデジタル化を進めています。

人の手による請求書の処理が課題

ーー どのような経緯でDXに取り組むことになったのでしょうか。

辻さま:現場からの声もあり、社内全体で業務効率化を目的としたDXに取り組んでいくことになりました。同時にお客様のDX支援も行なっていたため、社内で得たノウハウや経験もサービスとして活かしていくこととなったのです。先行して導入したRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の運用が軌道に乗ってきた頃にAI-OCRという技術があることを知り、さらなる業務効率化のために必要なのではないかと興味を持ちました。従来のOCRはすでに現場で使っていましたが、AI-OCRとは違い、読み取れるのは活字のみで、手書きで送られてくる請求書や伝票の処理こそ効率化したかったのです。

ーー 社内ではどのような課題があったのでしょうか。

辻さま:弊社は取り扱う請求書や伝票の数が膨大で、紙で送られてくる伝票もあるため人海戦術で対応していました。しかし、それではどうしても疲れでミスが起きて修正に時間がかかり、残業が発生してしまう、という負の連鎖に陥りがちです。人手を減らし、残業をなくすだけでなく、デジタル活用によってミスや間違いをなくしていきたいと思っていました。

手書き文字の読取精度99%以上が採用の決め手

ーー どのようなきっかけでAI-OCRをお知りになったのでしょうか。

辻さま:きっかけは展示会でした。その後インターネットで調べていく中で、この新しい技術を活かすことでさらに業務を効率化できるのではないかと感じ、各社が提供しているAI-OCRの製品を調べました。

ーー 比較検討はどのように行なわれたのでしょうか。

辻さま:トライアルでは手書き文字の読取精度を重視していました。いくつかのAI-OCRでトライアルを実施した結果、DX Suite の読取精度が99%以上だったため、とても驚きました。他にも、データ変換の機能が多いことが挙げられます。文字を読み取るだけの製品が多い中、DX Suite は文字の変換もツール上で行なうことができることに魅力を感じました。

年間約1,200件の請求書処理を自動化

ーー DX Suite の導入はどのように進みましたか。

辻さま:AI inside のカスタマーサクセスの方に請求書の読取設定をサポートしていただきました。お打ち合わせでは、自分が知らない機能についても教えていただき、ツールの理解が一層深まったと思います。

横倉さま:DX Suite 導入後は、年間約1,200件の請求書を以下の流れで処理しています。

① 紙の請求書をスキャナーで読み込み、PDFに変換

② DX Suite にPDFをアップロードして必要な項目(請求番号、発行日、請求金額、支払先口座番号)のみテキストデータ化

③ テキストデータをCSVに出力し、RPAで会計システムに自動連携

④ 会計システム上でデータ確認

⑤ ④と同時に、支払伝票を作成するツールにRPAで自動連携

DX Suite の導入で社員が一人増えたような感覚に

ーー DX Suite を導入されたご感想をお聞かせください。

横倉さま:一番最初にDX Suite について説明を受けたときは「本当に読めるの?」と思いましたが、手書き文字を高精度で読み取ることができたので驚きました。弊社では、ツールをお客様へ提供する前にまずは自社で活用して経験やノウハウを蓄積しており、そのことを「ショールーム化」と呼んでいます。私のようにバックオフィスの社員だけでなく、現場でコンサルティングをしている社員と一緒に事業展開を考えながら使わせていただきました。弊社の工夫や事例の動画化、マニュアル化を行なうことで、弊社にとっても大きな財産になり、よりお客様のお役に立てると感じています。

ーー DX Suite 導入の成果をお聞かせください。

横倉さま:請求書の入力がほとんど自動化されたことで、以前まで請求書の入力を担当していた経理の社員は、細かな契約確認の業務など、人にしかできない業務に注力できるようになりました。ワンクリックで自動で処理してくれるため、まるで社員が1人増えたような感覚でとても感動しています。

辻さま:お客様への提供に先駆け、AI-OCRの実績もできたと現場からも高評価でした。

完成形のイメージから逆算して設計すること

ーー 今後の展望をお聞かせください。

辻さま:弊社では毎月100枚ほどの処理でしたが、お客様によっては毎月数千枚の処理になることもあります。お客様が解決できていない課題を、いかに解決していくか、セキュリティや導入までのサポートなど、お客様の課題に寄り添ってサービスをご提供したいと考えています。

ーー AI-OCRの導入を検討されている方に向けて、アドバイスがあればお願いいたします。

辻さま:何の帳票を読み込み、どのような業務フローにしたいか、業務の完成形をイメージすることが重要です。「読み取って、デジタル化する」だけで終わりではなく、そのデータをどう活用していくかゴールまでのイメージを描き、予算を確保し、期間を見積もることが必要になります。自社のゴールから逆算し、導入後の仕組みを設計してみてはいかがでしょうか。

さぁ、データ活用を始めよう。
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