導入事例

2019.12.27
近鉄情報システム株式会社

DX Suite が生み出した、デジタルトランスフォーメーションへの意識変革

近鉄情報システム株式会社
  • 会社名
    近鉄情報システム株式会社
  • 業界
    その他
対象帳票
社内申請書, 社内登録用紙
before
  • 4~5人で2,000~3,000人分の書類を手入力
  • 個人レベルで業務効率化を遂行
after
  • 3日程度、空き時間にチェック作業を行うだけ
  • 業務全体の効率化を推進する意識が芽生えた

IT技術の革新に挑戦し、安全・快適な社会に貢献する近鉄グループのITパートナー。ドキュメントのデータ化を目的として導入したDX Suite が生み出した、デジタルトランスフォーメーションへの意識変革とは。

はじめに御社の事業内容をお聞かせください。

近鉄情報システムは2000年に近畿日本鉄道の情報部門が分社化してできた企業です。近鉄グループのIT戦略で重要な役割を担っており、情報技術を通してシステムの開発、運営を行なっております。

事業としては、主に近畿日本鉄道が保有しているシステムの管理です。例えば特急券の発売システムやKIPSカードの管理システムのメンテナンスなどですね。また、IT技術の調査研究やITを使ったサービスの立ち上げも行なっており、近鉄グループ内で情報技術の最先端を担っていく役割も果たしています。


AI-OCRご検討背景をお聞かせください。

2年ほど前から、チームのミッションとして業務効率化のためRPAなどの推進をしており、OCRの検討も始めました。近鉄グループにRPAを展開していく中で、手書きの帳票からシステムへの入力業務が多いことがわかり、OCRの必要性が高くなったことがきっかけです。DX Suite はホームページや展示会で何度か見た際に、読取精度と操作性が良さそうだったのでトライアルを開始し、親会社である近鉄グループホールディングスと一緒に導入に向けた検討を進めました。


DX Suite をご採用いただいた理由をお聞かせください。

採用の大きな理由としては、「精度の高さ」「サポートの充実性」「電話での問い合わせが可能だったこと」の3点ですね。他社製品とはサポート面、機能面等で比較検討を行ないました。サポート面では、我々が質問したこと以上に業務や運用に沿った提案をしてくれたので非常にありがたかったですね。精度についてはサポートのご協力や製品のバージョンアップを通じて、90%以上の精度で認識ができるようになりました。

また従来のOCRだと設定が大変な印象がありましたが、UIについてもマニュアルを見ながら簡単に設定することができたので、ユーザーとしては非常に助かっています。


DX Suite を活用している業務と導入後の効果をお聞かせください。

新入社員の社員情報を登録用紙に手書きで記載してもらうのですが、その登録用紙をデータ化する際にDX Suite を利用しています。以前は部署ごとに必要情報を複数の紙に手入力で転記して、目視確認した後に人事部に報告していました。現在はOCRで読み込みやすい、専用の帳票を用いて読み取りを行ない、その結果をRPAで人事システムに取り込めるデータに変換することで業務効率化を実現しています。新入社員の情報登録は業務時間外で入力業務を行なうことが多かったのですが、その必要がなくなりましたね。

また、各種補助金の申請書を読む際にも活用しています。かつては4〜5人で手入力していた2,000〜3,000人分の書類を、今は空き時間にエントリーとベリファイ(読み込み結果の確認、修正)を行なうだけで、およそ3日間程度で業務が完了しています。今では慣れてきてエントリーの際に丁寧に見る項目とざっと見る項目の切り分けができるようになったので、更に効率良くなりました。毎月、同じ帳票が大量にあるというわけではないのですが、担当者が忙しい時期に入力業務をDX Suite がカバーしてくれるので、業務効率化の面でも、担当者の心理的負担の面でも、非常に助かっています。

またDX Suite の導入によって社内全体で業務改善に取り組む姿勢がつくれました。帳票のレイアウト変更といった細かなものから、そもそも紙媒体ではなくしてしまう、また業務フローを見直すといった大胆なものまで、1つ改善したら「次も、また次も」とプラスの業務改善が生まれてきています。


今後AI inside に期待することやご要望があればお聞かせください。

様々な種類の非定型帳票があるのでAI inside にお願いすることなく自分たちで自由に非定型モデルを作れると嬉しいですね。他には、小売業でニーズがあるのですが、折込チラシに掲載された写真から品目と金額をAIが抜き出して読み取ることができたり、まれに誤って認識してしまうフォントがあるので、さらに精度が高く認識できるとありがたいです。

今後の活用展望をお聞かせください。

グループ全体として電子化の流れも進んでいますが、まだまだ紙ベースの帳票が残っているのが現状です。今後は年末調整の申告書や、社会保険関係の帳票、各種請求書や領収書なども読み込みたいと思っています。

またグループとして交通事業を行なっていることもあり電車やバスなどから移動しながらの画像を大量に集めることができます。今後はそれらの画像を活用してOCRだけでなく、AIを使った業務の効率化や新たなサービスの構築を更に進めていきたいですね。

さぁ、データ活用を始めよう。
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