導入事例

2021.02.08
株式会社ティーエムホールディングス

AI-OCRとインターネットFAXの活用でペーパーレス化を実現

株式会社ティーエムホールディングス
  • 会社名
    株式会社ティーエムホールディングス
  • 業界
    その他
対象帳票
申込書
before
  • 災害に備えペーパーレス化が急務だった
  • 入力業務はFAX帳票を見ながら手入力していた
after
  • AI-OCR×インターネットFAXでペーパーレス化に成功!
  • 約65%の業務時間削減

事務代行やITコンサルティングなど、総合コンサルティングサービスを提供している株式会社ティーエムホールディングス。グループ会社の事務代行を専門に行なうBPO部門で、BCP対策の一環でペーパーレス化を目的に、AI-OCR「DX Suite」とインターネットFAXを導入。その活用方法と効果を伺いました。

ペーパーレス化のきっかけはBCP対策

斗納さま:弊社では、愛知県にある本社機能を災害時も維持するために、危機管理の観点からペーパーレス化を推進していくという動きがありました。いつ起こるかわからない東南海地震が万が一発生した場合、全国の事務処理が停止してしまうことを防ぐ必要があります。そのため、大量のFAXが届く、グループの事務処理を行なう部署でペーパーレス化を試みました。紙を無くすことが一番の目的であるため、インターネットFAXの導入を前提とした、入力業務を自動化するAI-OCRの導入検討を始めました。

仕事の質を維持したまま業務時間の削減が課題

斗納さま:まず最初に導入したのは配送手配の入力業務です。全国のグループから毎日100〜200枚の申込書がFAXで届きます。これまでは、80項目ある申込書を見ながら人の手で入力していました。時間に限りがあるので多くの人員が必要ですが、朝出社したときに初めてその日の処理枚数を知ります。そうなると、人員の確保含め1日の計画が立てられないことも課題でした。

DX Suite は難読漢字博士のオペレーター

寺田さま:AI-OCRの製品を検討するにあたり、3〜4社の製品で検証をしましたが、読取精度がダントツで高かったDX Suite に導入を決めました。AI-OCR導入にあたっては、導入をすることよりも、それまでの準備が大変でした。システムの導入自体は2週間ほどで完了するので、現場との調整や業務の洗い出し、運用フローの整理に時間がかかりましたね。

斗納さま:フローの流れは、各営業所からインターネットFAXで申込書データが届く⇒API連携でDX Suite の仕分け機能(Elastic Sorter)に自動でアップロード⇒AI-OCR(Intelligent OCR)⇒読取確認⇒CSV出力⇒手動でシステムへ入れる、という流れになっています。出社したときには、すでに帳票のアップロードまで完了している状態になっているため、すぐに仕分けしてAI-OCRの読み取りから業務がスタートできます。

インターネットFAX側で、DX Suite にデータをアップロードする時間も設定できます。営業所からの着信受付時間に合わせて1日に4回に分けて設定しています。また、どこまで読取確認が終わっているかはDX Suite の画面上でわかるため、同じ業務を複数名で行なっても混乱は起こりません。また、FAXで届く帳票は、向きがバラバラであったり歪みが生じたりするため、読み取りが難しいのでは?と思っていましたが、DX Suite が自動で正しい向きに補正をしてくれるため問題なく使えています。読取結果の修正は、帳票1枚につき1~2箇所あるかないかの割合なので、精度にも大変満足しています。読み方が難しい漢字も簡単にデータ化してくれるので、難読漢字博士のオペレーターがいるような気分ですね。

ペーパーレス化と約65%の業務時間削減

斗納さま:導入前は、年間4,896時間かかっていた業務時間が1,750時間になりました。入力の必要がなくなり、最低限の人員確保で済むので、その分他の業務に注力してもらっています。導入前は、早くても申込書が届いた翌日の配送手配しかできなかったのが、導入後はその日の朝10時の着信分まで当日の手配が可能になりました。個人的な意見としては、メンバーへの業務依頼も楽になると思います。たとえば「あと15分時間があるけど何をしたら良い?」と言われた際に、紙を持ってきてここからここまでをやってほしい、と依頼をするとその準備にも時間がかかりますが、AI-OCRのエントリー作業なら、できるとこまでやっておいてほしい、の一言で指示が終わります。また、ペーパーレス化によって、紙の出力や画像化する手間がなくなるだけでなく、紙の保管場所や紛失など、管理者側の負担も減らすことができました。

現場に浸透させるポイントは煩わしさを楽しみに変えること

斗納さま:AI-OCRを導入するために、今までの業務フローを変えることは避けられません。業務フローが変わることに対して、抵抗があるメンバーもいると思います。そのため、実際にDX Suite を活用するメンバーに少しでも楽しいと思ってもらうために、「AIが来るよ!」と私自身が楽むように心がけ、毎日声をかけていました。DX Suite が導入された際に、使い方の研修を実施しましたが、「この子すごいね!」とメンバーが言ってくれたことが嬉しかったです。DX Suite をこの子と呼んでいる時点で、楽しく使ってもらえている証拠だと思います。今後もDX Suite の活用で業務効率化を図っていきたいですね。

さぁ、データ活用を始めよう。
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